古代神話の地・島根。
出雲大社やヤマタノオロチ伝説はとくに有名です。
今回は、日本のイヴともいえるイザナミ(伊邪那美命)の眠る地である、安来市伯太町の比婆山・久米神社を訪れました。
アクセス
比婆山久米神社は、安来市の山間部にある、古事記に登場する神話の地です。
グーグルマップでもわかるとおり、まあまあ山の中に入った場所にあります。
久米神社の入口には駐車スペースがあります。
駐車場の前にある橋を渡ると久米神社下の宮があります。
久米神社下の宮
駐車場のすぐ目の前にあるのが久米神社下の宮です。
こちらは拝殿の様子です。
住民はそれほど多くない地域にある神社ですが、観光客が多いためか、とても綺麗に保たれています。
こちらは、拝殿の裏手にある本殿の様子です。
拝殿と本殿が離れている、やや珍しいタイプの造りです。
比婆山登山
下の宮の参拝を終えると、いよいよ比婆山山頂にある久米神社奥の宮を目指します。
登山道の入り口は、下の宮のすぐ左側に看板が設置されているのでわかりやすいです。
山頂まで1050mと書かれています。
あくまで道のり(距離)ですので、ご心配なく…
軽いハイキング程度に考えていましたが、登り始めて早々にいきなり難所が(笑
鎖が設置されている場所がありました。
いきなり、ちょっと行く先が不安になりました。
途中には、行く手を阻む大岩も(笑
舗装はされていませんが、これくらいの山道をどんどん登っていきます。
半分近く登ったところに、麓を見渡せる休憩スペースがありました。
この日は11月中旬ということもあり、紅葉が進んでいて、とても見晴らしが良かったです。
山頂が近くなると、名所・玉抱石(たまかかえいし)が点在するエリアがあります。
自然にできた形なのか、昔の人が人工的に造ったものなのかわかりませんが、不思議な穴の空いた大岩がいくつか点在しています。
木霊(こだま)が出てきそうな雰囲気がありました。
玉抱石を越えてほんの少し歩くと、山頂付近の開けた場所に出ます。
そして、何もないところに突然、鳥居が出現します。
『拝殿跡』と書かれた看板が無造作に立て掛けられていました(笑
その奥には東屋が見えています。
比婆山久米神社の由緒が書かれた看板がありました。
古事記によれば、比婆山は、日本創造の神・イザナミノミコトが葬られた地として記されているそうです。
「祀られた」ではなく「葬られた」というところに由緒を感じますね。
ちなみに、比婆山には、ここにしか生息しない『陰陽竹』と呼ばれる竹が自生しています。
久米神社奥の宮
先ほどの拝殿跡から200mほど歩くと、久米神社奥の宮が見えてきます。
こんな山の上に立派な神社が建てられていました。
そして、拝殿を参拝した後に、拝殿の周囲をウロウロしていると…
!?
なにやら『御神陵』の文字が…
ガチの墓がありましたΣ(-∀-;)
とりあえず、お墓にも合掌した後、下山することにしました。
下山の道
下山のルートは2つありました。
1つは、登ってきた道を引き返すルート。
もう1つは、奥の宮を通りすぎて反対側へ下りるルートです。
下の宮の横にある登山道から登ると、奥の宮へは、奥の宮右側からアクセスすることになります。
そして、登ってきた道を戻ることもできますが、せっかく来たので、村長は奥の宮左側のルートから下山してみることにしました。
神社の左側のルートは、↑の写真のような竹林の中を下っていきます。
こちら側のルートは、登山道とは言い難い、ややアドベンチャーな山道を降りていきます。
宇多田ヒカルのサントリー天然水のCMに出てきそうな雰囲気がありました。
道なき道…という場所もあるので、ちょっとビクビクしながら下りていきました。
特に、初めて登る場合は道に迷う危険があります。
ちなみに、こちら側のルートで下山すると、久米神社下の宮から600mくらい離れた神社の裏手に下りてきます。
下山するときに道に迷うことはほとんどないでしょうが、こちら側から登るのはやめた方がいいでしょう。
また、足元にはやや大きめの石が転がっていて足場が悪いので、足元に不安がある人は、元の道を下山する方が賢明です。
イザナミの眠る地・比婆山久米神社
山陰生まれの山陰育ちの村長が、初めて比婆山登山に挑みました。
休憩多めにゆっくり上りましたが、1時間くらいで山頂の奥の宮に辿り着けました。
山頂で休みながら奥の宮を拝観した後、下山すると、だいたい往復で2時間くらいの所要時間です。
一人で行くのはかなり勇気が要るので、二人以上で登るといいでしょう。
山頂に到達したときには、古事記に記された歴史に触れている感じがして、感慨深さと達成感を覚えました。
興味がある方は、ぜひ比婆山山頂に鎮座する久米神社奥の宮を目指してみてください。
おしまい